塾講師を長く続けるため考えておくべきこと
塾講師については、平均年齢が低く、定年も若いと言われています。では、一生続けることはできないのでしょうか。結論から言えば、40代、50代でも現役の講師はいます。
講師の年齢の問題については、塾という組織の中でもキャリア形成が影響しています。講師は普通30代になれば主任をまかされ、徐々に管理的な立場へと移行していきます。
その後は塾長や教室長となり、さらには地区の複数の塾の管理、あるいは本社の経営などといった業務に移ることもあります。ですから、講師という役職に限ると平均年齢が自然と低くなるのです。
講師をできる限り長く続けるには、まず一つは人気講師になることです。
その地域、あるいは系列の塾の中でも有名になれば、講師としての未来は開けていきます。大学受験界の予備校などでは、ヘッドハンティングのようなこともありえます。
また、もう一つの手段としては独立があります。個人経営の塾を立ち上げ、経営の傍らで講師を続けるという形です。
この場合は、塾の中である程度経営のノウハウを知っていくといいでしょう。また、もう少しハードルの低い方法としては、フランチャイズ系の個人経営の塾や、規模の小さい塾(教科書対応の補習塾)で講師を続けていく方法です。
個人経営の塾では、基本的に同じ講師が長い間現役でいることが多いです。
この場合は、例えば家庭教師の職などと掛け持ちして、仕事を行っている方もいます。
イメージとしてはフリーの講師といった感じです。講師を長く続けることは大変ですが、工夫次第で選択肢はいくつもあります。
塾講師の将来性はどの程度?キャリアの流れを知ろう!
塾講師の将来性については、塾内でのキャリアアップがまずあります。講師として入社し、経験を積んでいき、20代の後半、あるいは30前後で主任という役職が用意されます。
講師というのは、そのまま現役で講師を続けていく人は少数派です。
同じ塾で講師としてキャリアアップするのは、大手の予備校くらいでしょう。
歩合制にも似たシステムがあるからです。それ以外の塾では、むしろ実力や実績を生かして、より給与の高い塾へと移動する方が現実的でしょう。
話を戻して、主任になったあとは、塾長や教室長といった役職が用意されます。この場合は塾の経営を任せられるので、責任感も業務の幅もかなり大きくなります。
その一方で、給料についても期待できます。講師や主任では400万から500万といったところですが、塾長クラスになると700万から1000万といった年収も可能になってきます。
さらにそこからキャリアを積んでいき、地域の塾をまとめるマネージャー的な役職があります。
さらに本社の経営職などに移る方もごく少数ですがいます。将来性について、他の職業と比べた場合は、教育は常に需要がある分野です。
その分競争も激しいですが、講師としての実力を持っていれば、他の職業とくらべて自由に動き回ることができます。最近はまた、eラーニングなども盛んであり、インターネットを利用した授業や個人指導も盛んです。
実際に、家庭教師や塾がスカイプとウェブカメラを利用した授業を実施しています。ITと結びついた教育と考えれば、その将来性は高いです。
塾講師の生活スタイルについて
塾講師の生活スタイルについて、まずは1日の流れを見て行きましょう。塾というのは相手、つまりはお客さんが学生ですから、仕事の中心は午後から夜にかけての授業となります。
そのために、昼から出勤するといったイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、実際に社員として働く場合には、サラリーマンなどと同じく午前中から出勤するのが普通です。
会議や打ち合わせ、勉強会、あるいは雑務などがあるからです。また、講師の職業の特徴として、自分も勉強をする必要があります。
午前中に雑務を済ませたら、午後は授業の準備が中心です。個人ではもちろん、教師同士で勉強を行います。教科は違っても同じ生徒を担当するからです。
そして授業は夕方から夜にかけて行われ、生徒が帰るのは夜の9時、10時となります。そこから例えば生徒の課題や宿題のチェック、テストの答案チェックなどの作業が入ります。
長いスパンで見た生活スタイルについては、講習期間が忙しくなるといった特徴があります。生徒にとっての休みは、講師にとっての稼ぎどきです。
講習期間は特に、通年での通学者以外もやってきますので、朝から夜まで授業をする日もあるでしょう。また、受験生を担当すれば冬休みなどはさらに忙しいです。
講習期間は特別のボーナスなどが出る一方で、仕事時間は確実に増えるでしょう。ですから、生活スタイルとしては、短期的に見れば勉強などの準備に時間がかかる場合があり、長期的に見れば変則的というのが特徴となっています。